休日に何もやる気が起きない自分を責めてしまいストレスをためてしまう方へ

休日に何もやる気が起きずにダラダラと過ごしてしまい、後でそれを悔やんだり、他の人と比べて自分が劣っていると感じてしまうのは、多くの人が経験することです。このような気持ちは自己評価や比較に基づくものが多く、心理的には「自己批判」や「社会的比較」の一環として理解されます。 

この心理の根本となる背景 

  1. 自己批判: 自分がもっと有意義に過ごすべきだという期待を持っているため、それが達成されなかったときに自己批判をしてしまうことがよくあります。休暇の日にダラダラすることを「無駄」と見なし、それにより自分の価値を低く評価することになります。 
  1. 社会的比較: 他の人の充実した休日を見て、自分と比較することで、自分が劣っていると感じることがあります。SNSなどのプラットフォームは、他人の「最高の瞬間」だけを目にすることが多いため、こうした比較を助長する要因になります。 
  1. 完璧主義: 完璧な休日を過ごさなければならないという考えが根底にあると、少しでも期待を下回った場合に自己嫌悪に陥ることがあります。 

自分の価値をリフレーミングしてみる 

リフレーミングとは、物事や状況を別の視点から捉え直すことで新たな価値観を獲得する方法です。 

  1. 「休む」ことの重要性を理解する: 休暇はリフレッシュや休息のための時間です。ダラダラ過ごすこと自体も、心身のリセットに必要なことだと捉えることができます。何もしない時間があるからこそ、次の活動でよりエネルギッシュに取り組めることもあります。 
  1. 他人との比較ではなく、自分のニーズに焦点を当てる: 他人がどのように休日を過ごしているかは、あまり重要ではありません。大切なのは、自分がその時に何を必要としているかを理解し、それに応じて過ごすことです。他人の充実した様子は一側面に過ぎず、実際には見えない部分が多いことを認識しましょう。 
  1. 小さな達成感を見つける: ダラダラ過ごしてしまったと感じても、ほんの少しのことでも達成感を感じられる活動を見つけると良いでしょう。例えば、部屋の片づけや、簡単な料理をするなど、小さなことでも良いので何かに取り組んだ自分を認めることが大切です。 
  1. 「完璧な休日」を追い求めない: 完璧であることにこだわると、失敗したときの落胆が大きくなります。休日はリラックスのための時間ですので、すべてが計画通りに進む必要はありません。柔軟な考え方を持ち、予期しない休息の時間も楽しむようにしましょう。 
  1. セルフコンパッション(自己慈愛)を持つ: 自分に対して厳しく批判するのではなく、優しく、理解を示すことが大切です。疲れているときややる気が起きないときには、無理に頑張らなくても良いと自分に言い聞かせることで、自己受容が高まります。 

これらのリフレーミングの方法を実践することで、休日をより肯定的に受け止め、自分自身に対して優しくなれるのではないでしょうか。 

とは言え、日々の生活の中で自分を見つめ直す時間をとれない方も多いでしょう、またこれまでの自分の考え方の癖を簡単に変えることは難しいかもしれません。 

心理カウンセラーはお話を聞くプロフェッショナルです。自分では気付けない心の動きを客観的にとらえて、アドバイスを与えてくれる心の専門家に相談してみることもあなたが自分を肯定的にとらえ穏やかな心で日々を過ごす手助けになるでしょう。 

西尾心理療法指導室

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